台湾とフィリピン、労働者の直接雇用拡大で覚書更新 宿泊業も対象

台湾とフィリピンの双方の代表機関は11月5日、台北の台湾労働省で、フィリピン人労働者を台湾の雇用主が直接雇う制度に関する覚書を更新した。対象に介護施設、近海・域内漁業、農林畜産・養殖を加え、宿泊業などで働く技能人材にも適用できるようにする。

覚書には、台湾の駐フィリピン台北経済文化代表処の周民淦代表と、フィリピンの在台湾マニラ経済文化弁事処のコラソン・パディエルノス主席が署名した。台湾労働省は、両者が2024年と25年に開いた労働会議の合意を、更新した覚書に盛り込んだと説明した。

直接雇用は、台湾の雇用主が制度上の窓口を利用して、民間の仲介業者を介さずにフィリピン側で人材を募る仕組みだ。台湾労働省は、公平な採用を進め、雇用主と労働者双方の負担を軽くする狙いがあるとしている。今後は台湾の産業の需要とフィリピンの労働力の供給状況を踏まえ、双方が合意すれば対象職種を追加できる。

新たな覚書では、台湾で働く前の語学研修や職業訓練、技能の確認でも協力する。台湾労働省は、雇用主側の需要と働き手の能力を結び付ける手段と位置付けた。宿泊業については、制度を通じてフィリピンから技能を持つ人材を受け入れ、人手不足の緩和につなげる考えだ。

労働省によると、語学や職業技能を身に付ける機会を両者で整え、台湾で就く仕事の内容に応じた人材の確保を目指す。覚書には、対象となる業務を増やす取り決めに加え、技術を持つ人材を公的な枠組みで受け入れることも盛り込まれた。

台湾労働省によると、署名には台湾の陳明仁労働次官とフィリピン移住労働者省のハイナル・ラスル次官も立ち会った。署名する代表機関と、職業訓練などの実務を担う当局が連携して制度を運用する。双方はフィリピン人労働者が中国語と仕事に必要な技能を身に付けられるよう、研修と能力確認で協力する。

台湾側では行政院の承認を経る必要がある。11月5日に終えたのは代表機関による覚書の更新署名で、対象を広げた制度の発効日は公表されていない。

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(2026年11月6日)

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